2007年02月02日

ストレスにやられちゃった(けど回復した)ITエンジニアの話

会社では月に一回、部全体で集まって連絡事項の伝達や会社状況の情報共有などをする会があって、さらに時々有志が話題の技術の説明とかをしている。

今月は僕が「心の健康」について話をしてみた。
話が終わった後に「資料(プレゼンに使ったパワーポイントファイル)をください」と言ってきた人が何人かいたので、まあまあ好評だったみたいだ。

で、そのときに自分が見聞きした「ストレスで心身にダメージを受けた人」の話をしたので、ここにもちょっと書いてみようと思う。

なお、発表資料作りに@IT「自分戦略研究所」「ITエンジニアにも重要な心の健康 第7回「うつ病」と「憂うつ」との違いは?」の表を使用させてもらった。
また、ITmediaオルタナティブブログのトラパパ@TORAPAPAより、メンタルに傷ついているときのサイン?・・・も参考にさせていただいた。


さて、「ストレスにやられちゃったエンジニア」の一人目。
その人(Aさん)は別業界からIT業界に転職して来た。配属された最初のプロジェクトのリーダーが、お客さんの言うことを何でも聞いてきちゃう困った人だった。
そのせいで、プロジェクトの方針が二転三転したりして、そのたびに対応を強いられて夜遅くまで頑張っていた。

テストが始まると当然バグが出まくる。今度はバグの対応で夜遅くまで頑張ることになる。
例のリーダーはというと、夜の7時とか8時ぐらいになると突然いなくなってお客さんと1時間ぐらい打ち合わせを始めたりする。
その間、手が空いてしまったメンバーはやることもないし、かといって勝手に帰るわけにもいかずぼんやりと待つ羽目になる。
そして帰ってきたリーダーは「○○のバグを今日中に対応することになったから」なんてことを言うわけだ。その時点ですでに夜の8時とか9時。で今日中にバグ対応。
当然終電までかかってバグをやっつけることになる。

Aさんは別業界から転職してきたのもあって、人一倍頑張らないと仕事の内容もいまいち理解できないし、周りの話にもついていけない。
転職後、最初のプロジェクトだし、がむしゃらに真面目に取り組むしかない、けどプロジェクトはぐだぐだで進む方向も見えず、毎日行き当たりばったりなリーダーに行き当たりばったりな指示を出されて夜遅くまで働かされる。
疲れも不満もストレスもたまっていく。

そしてとうとう、円形脱毛症になってしまった。
しかしAさんはリーダー以外のメンバーとはよく話をしていたのもあって、「見てくださいよー、ハゲちゃったんですよー」なんて明るく話のネタにできたし、すぐに病院に行って薬をもらって体の不調が深刻になることはなかった。
それからプロジェクトが落ち着くまでは数ヶ月かかったけど、円形脱毛症以上の体の問題も現れずに、いつしか回復していったとさ。


「ストレスにやられちゃったエンジニア」の二人目。
BさんはITエンジニア暦8年ぐらい。プロジェクトのサブリーダーで技術面の要としてメンバーを引っ張っていた。
しかし、このプロジェクトのお客さんが厳しくて、ドキュメントのレビューをきっちりして厳しい指摘をしてくる。
指摘を修正したらそれもきっちり厳しくレビュー。また指摘。
そういう日々を送るうちに、いつしかBさんは「指摘を受けないような完璧な資料を作らないといけない」と考えるようになった。

完璧な資料を作るために朝早くから夜遅くまで仕事。レビューは不安でびくびく。
しかも、Bさんにとって不幸なことにその頃奥さんが体調を崩していた。
夜中の1時ごろに家に帰ると、家族が夕食で使った食器が洗わずに置いてある。洗濯物もたたまずに置いてある。
Bさんは疲れているのに、奥さんのために食器を洗い、洗濯物もたたんでから寝ていた。当然次の日は仕事なので、睡眠時間は2〜3時間ぐらいの日々が続いていた。

そうすると、本人は意識してなくてもストレスはたまっていく。
ある休日に、Bさんが新聞を読んでいると、Bさんの子供が甘えて背中にくっついてきた。
そしたらBさんは「俺は新聞を読んでるんだ!邪魔するな!」と言って子供を振り払っちゃった。まだ保育園にも通わないぐらいの子供にそんなことをしてしまうぐらい、Bさんは余裕をなくしていた。

そうしてある日、Bさんがいつものように会社で資料を作っていると、突然後頭部がじーんとしびれたようになって、うなじの毛が逆立つような感覚がやってきた。
そして、心臓がバクバクドキドキしだす。
手足の先がすーっと冷える。
だけど手のひらにはじっとりと汗をかいている。

とうとうストレスで脳がパニックを起こして、何もないのに体だけが非常に緊張したときの反応を示してしまった。
さすがに仕事できなくなるぐらいの症状が体に表われたので、Bさんも「ヤバイ」と思い、すぐに精神科の病院にかかって薬をもらうようになった。
それから薬が効き出すまでしばらくは大変で、朝目が覚めたら「起きなきゃいけない。イヤだ、死にたい」、次は「着替えなきゃいけない。イヤだ、死にたい」、「ご飯食べなきゃいけない。イヤだ、死にたい」って感じだった。
それでも薬の助けを借りてなんとかプロジェクトを無事終えることができたらしい。

こんな内容の話をした。(メインは「うつ」とはどんなものか、どうしたらストレスをためずにいられるかという話だったけど)
みんな真剣に聞き入ってくれたみたいで、とりあえずはよかったと思っている。
posted by 岩永 at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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